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『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』どこから見るか? 前編

いろいろ話題の『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?

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どうもちまめです。

テレビや雑誌ではかなり前から注目され、公開後ネットのレビューはかなり荒れた話題の『打ち上げ花火~』を公開日に見に行ってきました。今回は感想や自分の思うところについて書いていきたいと思います。

ネタバレあります。(正直、もう二週間経ってるしいいかな)


映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』特報映像

壮大な「打ち上げ」プロジェクト

この辺りは既出ですが、情報整理のためにまずアニメ映画『打ち上げ花火~』の誕生の経緯について

元々、フジテレビで1993年に放送された『If もしも』というオムニバスドラマの同タイトルの一篇が原作で、その後1995年に映画化もされた作品でした。

その人気は当時かなりすごかったようで、監督の岩井俊二さんはここから知名度を一気に上げ、更にテレビドラマでは異例の日本映画監督協会新人賞を受賞しました。

そんなドラマ発の映像作品を『電車男』、『君の名は。』などの川村元気さんプロデュースの下、脚本に『モテキ』、『SCOOP!』などの大根仁さん、そして総監督には「物語シリーズ」、『魔法少女まどか☆マギカ』の新房昭之さんという映画界、アニメ界の時の人たちが集ったチームで制作されました。

川村さんの企画からスタートしてそれが新房さん、そしてアニメ制作会社のシャフトにそれが持ち込まれたという経緯だそうです。このあたりの詳しい話は「キネマ旬報」8月下旬号にインタビューなどにありますので是非そちらもどうぞ。

因みにネットでは「『君の名は。』のパクリだ!」なんて意見を偶に見ますが、どうやら企画段階では『打ち上げ花火~』のほうが先だったみたいですね。

ちまめ的には、、、

御託はいいからお前は一体どう感じたんだ」

はい、そうですね。じゃあ私はどう感じたか。率直に言うなら「アニメ映画として見応えがあり、鑑賞していてとても心地が良い作品だった」というところでしょうか。アニメーション作品中でも特に面白い作品であったと感じました。

あまり作品に点数を付けるのは好きではないですが、あえて偉そうに100点満点で付けるならば

80~85

ぐらいです。

ぶっちゃけると、映画を観に行った後にネットのレビューとか反応を見て愕然としましたね、、、

では、どういったアプローチから見たら『打ち上げ花火~』が面白く見られるか、また違った楽しみ方が生まれるかということを以下綴っていきたいと思います。

小説版『打ち上げ花火~』を読んでから観る

『打ち上げ花火~』の小説版は角川文庫で二種類出ています。

 

 岩井さん著のほうは原作のドラマを原作にされた小説で、物語設定なども原作に忠実になっています。大根さん著の小説はアニメ版のノベライズ作品という立ち位置です。どちらも小説単体でももちろん楽しめる作品になっています。

実は、私は公開前に後者の小説を読んだ上で観に行きました。基本的に映画の原作を公開前に読むことは避けているのですが、今回はカドフェスもあり何となく手に取ってみました。ただ、この作品に限って言えば、敢えて小説を読んでから観に行くのは正解だったと思います。小説のあとがきの部分にもありますが、元々アニメーション作品があっての小説なので視覚的表現を文字で表現することに限界があります。しかし、寧ろ映画を観る楽しみとして「小説であったこの部分、アニメーションだとどうなるんだろう」みたいな部分がたくさんあります。

慌ててなずなの横顔から夜空に目線を送ると……夜空に広がる花火は、見たこともない形で四方八方に……なんだこれは?……なんて言うか、大小さまざまな火花が、それぞれ違うスピードで夜空に飛び散ってゆく。火花そのものに意思があるかのようにグニャグニャ動いている様子は、まるで命を宿した火花が夜空を"うごめいている"ように見えた

大根仁打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』角川文庫、p197

 二回目のもしも玉を使った後の世界で見た花火の描写ですが、正直想像するのが難しいところですね。ですが、この部分アニメだとどう描かれるんだろうと想像すると映画の注目ポイントも増えるのではないでしょうか?

ここまでは予習的な小説と映画の楽しみ方でしたが「もう映画見ちゃったよ!」って人にも復習としての小説と映画の楽しみ方があるので紹介します。簡単に言えば映画で省かれちゃったりちょっと分かりにくい部分の補完ですね。

映画『打ち上げ花火~』では、主演が広瀬さんと菅田さんということやメインビジュアルからやはり中学生の男女の恋という要素がメインになっているように感じますよね。しかし、この作品には裏テーマというほど隠れてはいないのですがもう一つ「家庭」「親子」という要素もあります。

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そもそも

「もしも玉」ってなんやねん!

という疑問にも繋がるのですが、大事になるのは「なずなとなずなの実の父親との関係性」です。映画でも最初のほうで少しありましたが、一年前に水難事故で父親を亡くしているなずながその父親が見つかった海岸で見つけたのが「もしも玉」です。このあたりの少し暗い部分について映画では断片的にしか描かれていませんが、小説ではかなり詳しく書かれています。そういった部分を読み直してもう一度映画を観に行くを最後のシーンの感じ方もまた違ってくると思います。

あとは細かい部分ですが、「もしも玉」を使って違う世界に移動するたびに同じ時間を繰り返しているようで少しずつ違う部分があるのですが、映画で感じたその違和感が小説だと分かりやすくなっていますね。(個人的にツボなのはやはり先生の胸のところですね)

一番注目すべきは作中に花火のメタファーとして何度も登場する風力発電の風車です。多くは語りませんが、映画では是非注目して見てください。

次回へ

本当は一回で書き終わるつもりでしたがここまで書いてキリがいいので一回切らせて頂きます。長々と書きましたが、まだ中盤です!

ではでは!!